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動画をUPしました。4.4 諏訪湖での再会①

 年が明け、冬から春を迎えようとしている頃に、夢で出会った彼と私たちは霧ヶ峰スキー場で合流することになりました。

 

 霧ヶ峰スキー場は規模が小さく、滑走を楽しむには物足りない点もありますが、見晴らしがとても良いです。そして、このスキー場を選んだのは、私を夢の中で襲ったそそう神が祀られていたという御射山社みさやましゃがあった場所の近くだからでした。

 

 霧ヶ峰の辺りは貴重な石器の材料である黒曜石の産地でもあったので、日本の中では古くから重要な土地で、数々の伝説や神話が残っています。御射山社みさやましゃは、諏訪大社の上社と下社の双方にありますが、霧ヶ峰高原の八島湿原にある御射山社の周辺は諸国から武士が集って騎射や相撲、狩などの技くらべをする御狩神事が開催されていたそうです。このため階段状の桟敷の遺跡が残っています。

 

 ただ、諏訪大社の神主家である上社の諏訪氏と下社の金刺氏は室町時代から対立するようになり、戦国時代になって金刺氏が諏訪氏に敗れて断絶し、その諏訪氏も武田信玄に滅ぼされました。

 

 私が夢で過ごした永禄12年は戦国時代の最中なので、きっと諸国の武士が集まるような御狩神事は行えなかったと思います。そして、霧ヶ峰にあった御射山社自体も江戸時代になって別の場所に移され、今では遺跡だけが残っています。

 

 

  つづく