エピローグ:Jump to the Future①

 冬季オリンピックのフリースタイルスキー競技・女子ビックエアの決勝の舞台だった。スタート位置に白いウェアで白いヘルメットを被り、白い縁のゴーグルを付けた選手が現れた。

 

 どこからかこの競技のテレビ中継の音声が聞こえて来る。

 

「さあ、いよいよ次は決勝の1本目で首位に立っている日本代表のツキハ選手です。スキービックエアがオリンピックの正式種目となって最初の女王となれるのか、期待が集まりますねー」

 

「ぼくは信じてますよー。今の彼女であれば、ミスがなければ優勝は間違いないと思います。彼女の座右の銘は”白い子猫に勝るものなし”、彼女はとにかく猫好きですね。首にも猫の尻尾のようなアクセサリーを付けています」

 

「ツキハ選手がスタート位置に付いていますが、おっと、ここで強風のために一時中断ですかー」

 

「焦らしますねえ。集中を切らさないで、しっかり切り替えて欲しいです」

 

「競技が再開されるまでの間に、何かツキハ選手のことで面白ネタとかはないんですか?」

 

「うーん。面白ネタですか?感動秘話なら色々あるんですが・・・」

 

 

  つづく

 

 

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