4.1 あの子に話したあの頃の幼馴染 ③

「そうそう、オレってヒマリと一緒にお風呂から出て来た所でさ、飲み物を買いに来たんだ。大浴場の前の自動販売機、飲みたいのが売り切れで」

 ユウヤは話を変え、その場から立ち去ろうとした。

 

「じゃあ、私も飲もうかな」

 

「えっ?」

 予想外の答えにユウヤは戸惑った。

 

「あっ、ごめん。お金を持って来てなかった」

 

「それなら奢るよ。ジャンプのレッスンをして貰ったし」

 

「いいの?ありがとう」

 

 二人はロビーの端にある自動販売機で飲み物を買った。ユウヤが欲しかった飲料がこちらの自動販売機で×印か否かは定かでないが、二人は飲み物を買ってからロビーのソファーに腰を下ろした。

 

「今日は大変だったと思うけど、大丈夫?」

 ユウヤは正面を向いたままツキハに尋ねた。

 

「うん。もう大丈夫」

 隣に座るツキハも正面を向いたまま答えた。

 

「良かった。そうそう。ヒマリってさー、ミルク入りの飲み物が好きで、さっきもミルクティーを買って美味しそうに飲んでた」

 

「そうなんだ。ヒマリくんと本当に仲がいいね。いつから仲がいいの?」

 

「オレとヒマリの家って、直ぐ近くなんだ。道を挟んで反対なんだけど。親もずっと前から知り合いだったみたいだから、多分、生まれた時からだと思う。

 

 

  つづく

 

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