6.2 山の動物たちの反乱計画 ②

『それにこの森を無くしたら、また別の森を無くそうとするに違いない。人間は強欲なんだ。何れ山から一本も木が無くなってしまう。だから今、人間を懲らしめなきゃダメだ!!』

 

『そうだ!そうだ!』

『全くだ!』

 

『しかし、絶対に人間を襲ってはダメだ!そんなことをしたら人間が怒って仕返しに殺されてしまう。見ておくれ、このクマの旦那を。このクマの旦那の姿を見て今まで何人の人間が逃げて行ったと思うんだい。10人や20人じゃあ済まないよ。その旦那だって、去年眠りにつく前に人間に鉄砲で撃ち殺されそうになって命辛々逃げたんだ。人間を甘く見ちゃダメだ。一人襲えば、その何倍も仕返しをされる』

 

『怖い、怖い』

『じゃあ、どうすりゃいいんだ?』

 

『直接人間を襲わずに、人間を困らせてやればいいんだよ!この森をこの山を支配なんてできないと思い知らせてやるんだ。繰り返し繰り返し人間を困らせ続けていれば、やがて嫌になって人間は森や山に近付かなくなる』

 

『おおーー!』

『そうか、そうか!』

 

 

  つづく

 

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